新時代の資産運用: IFAの役割とは?

ここ最近耳にするようになってきたIFAですが、気になったので調べてみました。

以下にまとめてみましたのでご参考にどうぞ。

 

IFAとは

IFAとは Independent Financial Advisorの略称です。直訳すると独立した金融のアドバイザーです。

 

銀行や証券会社など特定の金融機関に所属せず中立的な立場で運用のアドバイスを行うことができると言われており、この制度は日本で2004年に証券仲介業務が解禁されたことをきっかけに誕生したとのことです。

 

まだ20年くらいの歴史が浅い分野なんですね。

 

 

証券会社や銀行との違いは?

 

では資産運用を銀行や証券会社などにお願いする場合とIFAに依頼する場合の違いについてご覧ください。

 

この記事をご覧になられている皆さんはこれから運用を始めてみようかなと考えているか、既に証券会社や銀行などで運用をされているかと思います。

証券会社を例に簡単に説明します

 

対面証券の場合、顧客はまず証券会社に証券口座を開設します。

証券会社によって対応は異なりますが、カスタマーセンターが取次を行ったり、口座を開設した時から担当者がついたりと様々です。

 

対面証券の場合担当者がつくことが多いので、その場合株式の発注などは担当者を通して注文を流してもらいます。

対面証券のメリットは相場の状況や商品選定などの相談を受けてくれるところです。

自分で判断し投資することは大前提ですが、やはり色々な方の意見を聞いたり自分の知らなかったことを教えてもらえたりとやはり対面ならではのメリットがあります。

 

また証券会社によって取り扱いのある商品には違いがありますので、利用する証券会社によっては他社ではない良い商品に巡り合えることもあります。

 

大手証券会社の場合、海外に支店や子会社があることもあり現地のリアルな情報を国内の投資情報部門を通して私たちに役に立つ情報を発信してくれたりもします。

 

しかしながら証券会社も営利企業ですので自社の利益追求も必要になります。

よく耳にするのは証券会社は手数料のことばかり考えて顧客の利益追求は二の次だ、自社の商品ばかり勧めてきて、手数料にならないような商品は勧めてこないなどと言われることもありますが実際はどうでしょうか。

 

証券会社のビジネスモデルは引き受け、トレーディング、売買手数料収入、信託報酬などがあります。

企業は売り上げ(収益)を中期計画や年次、四半期、月ベースなどに落とし込んで目標などを立てていると思います。

したがってその目標は上から下に伝達されているはずですので構造としては役員→支店長→課長→課員と降りてきます。

 

それぞれの目標達成のため営業マンは顧客へセールスを行いますが、

営業マンも顧客に損をさせたいと思っている方はいないでしょう。

もちろん儲けてほしいという気持ちを持って提案をしていると思います。

それは顧客の利益拡大が将来の自分の成績に返ってくるからです。

 

しかし相場によっては目先の目標達成と顧客利益の追求が両方達成しにくい環境になる場合もあります。

その時、会社の経営方針か顧客の利益追求のどちらに重きを置くかの判断をしないといけないケースもあり、証券マンがしんどい、つらいなど退職を検討する理由の一つとなっているようです。

 

金融系の会社はこういった読めない相場や世の中の情勢に大きく左右されるため、営業は大変かと思われますが、給与や福利厚生がしっかりしていることもあり働くことにおいては安心感が高いと思われます。

 

これから投資を始める方はどのように情報収集をしたらよいのか、あらゆる指数をどう活用したらよいのかなどを教えてもらいながら投資を勉強していくのであれば証券会社を利用することを検討してもいいのではないでしょうか。

 

ではIFAのメリットは何なのか?

 

IFAは最初に書いたように特定の金融機関には所属しない、つまり証券会社と業務委託を提携した独立した個人(仲介業社)からアドバイスを受け、投資をすることになります。

何をどのように提案するかはIFAの自由なので証券会社のような目標や経営方針に縛られない自由な提案が可能となっています。

また顧客目線でその方にあった運用を考えてくれることや、多くの場合証券運用以外のサポートもしてくれることが多いようです。

証券・保険・不動産仲介・事業承継(M&A)・リース・相続手続きなどその方を通して幅広く相談ができることもメリットの一つとなっています。

 

ではIFAはどのように稼いでいるのか?

株式売買のケースで説明します。

 

手数料は利用する証券会社により異なるようですが、概ね対面の証券会社と同じくらいの手数料水準のようです。

 

対面証券の場合

約定代金が100万円の場合、約1%の1万円が手数料としてかかります。

この手数料は利用している証券会社に入ります。

 

IFAを利用した場合

約定代金が100万円の場合、約1%の1万円が手数料としてかかります。

この手数料は利用している証券会社に入りますが、その1万円を証券会社3千円・仲介業者2千円・IFA5千円などのように決められた割合で按分します。

(ここでは参考として30%20%50%で計算をしています)

 

手数料収入の一部が収入となるようです。

 

顧客側からすると従来の対面証券で取引した場合もIFAと取引した場合も支払う手数料はあまり変わらないみたいです。

 

IFAは業務委託が多いため多くが個人事業主です。

自分の収入のために無理な売買をさせられてしまうのではないか、などと心配にもなります。

もしそうなってしまうとIFAと契約したばかりにあまり儲からなかった、損が大きくなってしまったということになりかねません。

 

バック(看板)がないため、IFA個人の信用がより大切になると思います。

言葉は悪いですが、良いIFA、悪いIFAを見分ける目が必要なのかもしれません。

 

またIFAは証券以外に保険、不動産、M&Aなどの仲介もしている業者が多く様々な収益機会があるので単に証券でしか手数料が発生しないといったこともないみたいです。

 

 

ここまで長く書いてきましたが、簡単に以下にまとめてみました。

 

従来の証券会社と取引をすることに向いている人

これから運用を始めてみようと考えている方

色々な営業マンと相談したい方

信用が欲しい方(大手など長年来の信頼がある会社で取引をしたい方)

 

IFAと取引をすることに向いている人

長年証券会社を利用してきたがあまり成果が出なく、どうしたら良いか迷っている方

余裕資金の運用だけでなくライフプランや相続なども含めたトータルの相談をしたい方

節税やM&Aなど会社の相談もしたい方

仕事の関係で休日や夜などにも相談した方

 

証券会社を利用する場合やIFAを利用する場合それぞれにメリット・デメリットはあるかと思いますがそれぞれの目的に合ったサービスを提供しているところにお願いするのが大切ではないでしょうか。